残業代請求の理論と実践

弁護士渡辺輝人のブログ。残業代(労働時間規制)にまつわる法律理論のメモ、裁判例のメモ、収集した情報のメモ等に使います。

区分要件

資料:東京地判平成26年4月4日

東京地判平成26年4月4日(DIPS(旧アクティリンク)事件)。固定残業代に関する裁判例だが、下記の除外賃金に関する指摘も興味深い。異種の除外賃金同士が渾然一体として区分不可能である場合は、除外賃金にならない。 (ウ) 被告は,原告に支給し…

「通常の労働時間の賃金」の意義と菅野和夫『労働法 第11版』で発生した論述の揺らぎ

東大労働法研究会の研究者の多くは、労働基準法37条の割増賃金の意義について、法37条1項で明示的に規定されているのは25%の部分のみであるとする(25%説)。この場合、100%部分は、同条の趣旨及び労基法24条により原則として支払いが義務…

菅野和夫教授による「また、」の挿入

固定残業代(非典型的な割増賃金の支払方法)の論点でリーディングケースとされる高知県観光事件の最高裁判決(平成6年6月13日)。原文は裁判所ホームページで読める。 裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面 最高裁のホームページでは、該当箇所は以下…